「税金」と聞いて思い浮かぶのは所得税・消費税・住民税あたりが多いですよね。でも実は日本には、もっとマニアックな税金がたくさん存在します。
今回Ryotaが取り上げるのは「ゴルフ税」と「入湯税」。ゴルフをする人や温泉に行く人なら、実はすでに払っているかもしれないのに、その存在を知らない方がほとんどです。
税理士事務所で働いていると「こんな税金があるの!?」と驚かれるネタの宝庫なのですが、今回はその中でも特に身近なこの2つを深掘りしてみます!
その前に:日本の税金って何種類あるの?
ゴルフ税・入湯税の話をする前に、日本の税金の全体像をさらっとおさらいしておきましょう。
日本の税金は大きく国税と地方税の2種類に分かれます。
国税は国に納める税金で、所得税・法人税・消費税・相続税・贈与税などが代表的です。地方税は都道府県や市区町村に納める税金で、住民税・固定資産税・自動車税などが代表的です。
実は日本には国税・地方税を合わせると50種類以上の税金が存在します。私たちが普段意識しないところでも、さまざまな税金が経済を支えているんです。
ゴルフ税と入湯税はこの中の地方税に分類されます。
ゴルフ税って何?
ゴルフ税の基本
ゴルフ税の正式名称は「ゴルフ場利用税」です。ゴルフ場を利用したときに課税される地方税で、都道府県が徴収します。
ゴルフ場を利用する人が1ラウンドごとに支払う仕組みで、税額はゴルフ場のランク(級)によって異なります。
いくらかかるの?
ゴルフ場利用税は都道府県ごとに税率が異なりますが、目安として1人1日あたり200円〜1,200円程度です。ゴルフ場のランクが高いほど税額も高くなる仕組みです。
たとえば東京都の場合、ゴルフ場は1級〜5級に分類されており、1級(高級コース)は1,200円、5級(リーズナブルなコース)は400円といった具合です。
この税金はゴルフ場が利用者から徴収し、都道府県に納める特別徴収という仕組みになっています。つまりゴルフ場の料金に含まれているため、プレーヤーは意識しないうちに払っていることがほとんどです。
非課税になるケースもある
実はゴルフ場利用税には非課税となるケースがあります。18歳未満の方、70歳以上の方、障害者の方、学校教育活動の一環として利用する場合などは非課税です。
シニアゴルファーの方は知っておくと得する情報ですね!
ゴルフ税の雑学
ゴルフ場利用税は1990年に「娯楽施設利用税」から改称されました。実はそれ以前は、マージャン・パチンコ・ビリヤードなどの娯楽施設にも同様の税金がかかっていたんです。
時代の変化とともに対象が整理されていき、現在はゴルフ場のみに残っている形です。「ゴルフだけ残ったの?」と不思議に思う方もいますが、これには当時の税制改革の経緯が関係しています。
また、ゴルフ場利用税の一部(70%)はゴルフ場が所在する市区町村に交付されます。地方の財源としても重要な役割を果たしているんです。
入湯税って何?
入湯税の基本
入湯税とは、温泉地の鉱泉浴場(温泉施設)に入浴したときに課税される地方税です。市区町村が徴収します。
温泉旅館に泊まったり、日帰り温泉を利用したりした経験のある方なら、おそらく払ったことがあるはずです。ただ、明細をじっくり見る機会がなく「そんな税金があったの?」と驚く方も多いです。
いくらかかるの?
入湯税の税額は市区町村によって異なりますが、1人1日あたり50円〜150円程度が一般的です。
たとえば有名温泉地の場合、箱根町は150円、草津町は150円、別府市は100円といった具合です。温泉地によって金額が異なるので、旅行先の明細を確認してみると面白いですよ。
こちらもゴルフ税と同様に、温泉施設が入浴客から徴収して市区町村に納める特別徴収の仕組みです。
非課税になるケースもある
入湯税にも非課税のケースがあります。12歳未満の方、共同浴場(地域住民が日常的に利用する銭湯的な施設)の利用者、療養目的の入浴などは非課税となる場合があります。
入湯税の使い道
入湯税は単に国や自治体の一般財源になるだけでなく、環境衛生施設の整備・消防施設の整備・観光の振興など、温泉地の維持・発展のために使われることが法律で定められています。
つまり私たちが温泉に入るたびに払っている入湯税が、その温泉地をきれいに保ち、観光資源を守るために使われているわけです。なんだか少し払うのが嬉しくなりますよね。
入湯税の雑学
入湯税の歴史は意外と古く、1950年(昭和25年)に制定されました。戦後間もない時代から存在する、歴史ある税金のひとつです。
当初は「温泉に入れるのは裕福な人」という認識のもと、贅沢に対する課税という側面もあったようです。時代の変化とともにその意味合いは変わりましたが、税金として現在も残っています。
税理士事務所で見たリアルな話
現場でこの2つの税金が話題になるのは、主にゴルフ場や温泉旅館を経営している事業者の方との打ち合わせのときです。
特にゴルフ場利用税は、申告・納付の手続きが複雑で、ランク分けの基準や非課税の判定など、細かい確認が必要なことも多いです。「このお客様は70歳以上だから非課税で処理しなきゃ」という場面を実際に見たことがあります。
また入湯税については、日帰り温泉と宿泊を組み合わせたプランの場合に課税の判定が複雑になるケースもあります。「この入浴は課税対象?非課税?」と確認が必要なシーンも現場ではあるんです。
利用者側にはほとんど意識されない税金ですが、事業者側では意外と手間のかかる税金だったりします。
ゴルフ税・入湯税以外にも面白い税金がある
せっかくなので、他にも知っておくと面白い「マイナーな税金」をいくつかご紹介します。
軽油引取税はガソリンスタンドで軽油を買うときに払っている税金です。消費税とは別に課税されているため、軽油の価格には実は2種類の税金が含まれています。
狩猟税は狩猟免許を取得した人が払う税金です。都道府県に納めるもので、鳥獣の保護や管理に使われます。
鉱区税は鉱業権を持つ事業者が鉱区の面積に応じて払う税金です。一般の人にはほぼ縁がありませんが、こんな税金も存在します。
日本の税金の世界は奥が深いですよね!
まとめ
ゴルフ税と入湯税について、重要なポイントを整理します。
ゴルフ場利用税は1ラウンドごとに200〜1,200円程度かかる都道府県税です。18歳未満・70歳以上などは非課税になるので覚えておきましょう。
入湯税は温泉施設の入浴時に1人50〜150円程度かかる市区町村税です。温泉地の環境整備や観光振興のために使われています。どちらも施設が代わりに徴収する「特別徴収」の仕組みのため、利用者はほとんど意識せずに払っています。
「知らないうちに払っていた!」という税金が身近にたくさんあります。税金の仕組みを知ることで、日常生活が少し違って見えてくるかもしれませんね。
このブログでは引き続き、身近なお金・税金の話をわかりやすく発信していきます!
written by Ryota
※本記事の税率・金額は一般的な目安です。自治体によって異なる場合がありますので、詳細はお住まいの自治体にご確認ください。